北原さんはそう言います。
どちらも「人を見て、コミュニケーションが必要」な仕事。
「この人は今どんな気持ちなんだろう」と相手の心の中に入り込み、その人を知ることから始まります。
それが「コミュニケーションへの第一歩」なのですと。
他愛のない話がきっかけ
でも一般人の私たちが女優のワザを使うなんて、高度すぎでは?
「いえいえ、大事なのは“お相手への興味の向け方”」と北原さん。
例えば、おしゃれが好きそうな方には「そのブローチ、ステキですね」とか「そのブラウスの色、とってもお似合いですね」とか。
とある施設で、夜眠れず落ち着きなく起きている方には、「ホットミルク入れましたよ。温まりますよ」と、自然な形で促すこともありました。
そのような他愛のない話から、心を開いてくれることが多々あるそうです。
そのためには、
「相手に興味を持ってみてください。
そしてその人が“どんなことを好きなのか?”
“どんなことに興味が向くか”
を探ってみてください」。
北原さんが介護の現場で経験したエピソードから、私たちに“できること“が見えてくるはずです。
日常シーンでの介護のヒント
介護をする人にとって、日常のちょっとした場面で「このときどうすればいい?」と戸惑いを覚えることも多いでしょう。そのときのヒントとして、シーン別に“北原マジック”をご紹介します。起床、食事、トイレ、入浴など。
介護される人する人ともに、イキイキ体操
介護される人も介護する人も穏やかに毎日を送るためには、一緒に体を動かしてスッキリすることも大切です。身近にある手拭いやレジ袋を使って、楽しみながらできるお手軽なユニーク体操を紹介します。お年寄りの体にも詳しい専門家の監修のもと開発された体操なので、安心して実践できます。ただし、無理はしませんように。
介護に関する基礎知識も
初めて「介護」が自分ごとになりそうなとき、「どこから始めればいいの?」と戸惑う人がほとんどです。いざというときのヒントになるように、基礎知識をまとめました。
北原さんより
介護に対して“大変”なイメージをもたれている方が多いかもしれません。
でも、介護が必要な方は、人生の先輩。歳を重ねてきた歴史も経験もあります。
だから、かえって私が学ぶことがとても多いのです。
そう考えると、ちょっと見方が変わりませんか?
家族だと難しいことも多々あるでしょうが、お互いにいい関係を保つことができますように、私の話がお役にできるとうれしいです。