最新の研究をもとに再評価。格差社会、ジェンダー、ルッキズム、権力闘争…
新たな視点で読み解く、いちばんはじめに読んでほしい、紫式部と平安文化の入門書!
紫式部の人となり、宮廷での生活、生涯、そして代表作『源氏物語』『紫式部日記』
に関する最新の研究に基づいた考察など、はじめて源氏物語を読むときや国語の授業のサブテキストとして、またドラマを深読みするためのソースとしても役立つ一冊。
清少納言、和泉式部など、紫式部のライバルである平安文学の担い手たちの魅力も
余すことなく紹介。紫式部と同時代に平安宮廷で活躍していた藤原道長、藤原公任、
一条天皇、赤染衛門、藤原彰子、藤原定子、藤原隆家、源倫子ら魅力的な人物たちの、充実した「イラスト人物事典」を掲載。ドラマの登場人物と比較して楽しめる。
平安文学研究の第一人者による、平安時代のかな文学における「男」「女」「情愛」
といった観点からの物語や和歌の構造分析も充実。
表向きは雅で風流な毎日をおくる平安貴族たちが、いかに愛憎と権力が渦巻く過酷な
世界でさまざまな策謀を巡らせていたか、当時の宮廷のリアルな様子を誌面に再現。
「格差社会」、「階級・権力闘争」、そして「ジェンダー」や「ルッキズム」など、
現代に通ずる政治的・社会的なテーマについても、当時の時代状況と絡めながら分析。
読めば必ず誰かに話したくなる、紫式部と平安貴族の「表と裏」情報満載の一冊です!
〈もくじ〉
【第一章】紫式部の半生―女性の歴史の変換点を探る
紫式部の生まれと育ち/青春、恋愛、結婚
後宮に勤める―宮仕え生活
晩年の紫式部
【第二章】平安宮廷で活躍した人々と紫式部[人物事典]
藤原道長―摂政政治の最盛期を築いた剛腕政治家
清少納言―紫式部の一目置いた才色兼備の女房
和泉式部―和歌の名手は平安のスキャンダル女王だった
赤染衛門―温厚な人柄の良妻賢母
藤原彰子―父の操り人形から意思を持つ女性へ。
藤原定子―愛され過ぎた悲運の后
一条天皇―平安文化が花開いた時代の天皇 ほか
【第三章】現代の目で読み解く『源氏物語』
源氏物語の主要登場人物/あらすじ
【第四章】現代の目で読む『紫式部日記』
平安宮中の記録として貴重な『紫式部日記』
『紫式部日記』に見る男と女
男性優位の制度と宗教の関わり
政治権力に密着する女性たち
性差を超えて活躍する平安女性たち
【第五章】聖地巡礼